ささやきの小径を周辺マップ・アクセスガイド付きでご紹介。
ささやきの小径は、春日大社の二の鳥居から高畑(たかばたけ)のほうにぬける散歩道。両側をアセビの木に囲まれた、ひっそりとした静かな道で、カップルなど静かに歩きたいときにおすすめのコースです。
春日大社参道の二の鳥居少し手前に、南側に入る道があって、入るとすぐにささやきの小径の入り口があります。参道からの入り口が分かりにくいので、地図や案内板をしっかり確認してください。ささやきの小径に入ったら、あとは一本道。土の道で、多少デコボコしているので、できれば歩きやすい靴がおすすめ。
ささやきの小径の両側は、とにかくひたすらアセビの森が続きます。奈良公園は全体的にアセビの木が多いんですが、ここは特に多い感じ。アセビには毒があってシカが食べないので、こんなに増えたんですね。アセビは、冬から春にかけて、スズランみたいな小さなツボ型の花を咲かせます。ささやきの小径は、アセビの花を見にいくにも絶好の場所。
ささやきの小径は、もともとは「下の禰宜道(しものねぎみち)」という名前だそうです。禰宜というのは春日大社の神官のこと。ささやきの小径をぬけたところにある高畑は、もとは神官が住んでいた町。そこから春日大社に「出勤」するときに通った道が禰宜道です。ささやきの小径より東側(山側)に「中の禰宜道」と「上の禰宜道」もあります。
ささやきの小径の南側には、志賀直哉の旧居があって、有料で見られます。新薬師寺にも近いです。眺めがよかったり、途中に文化財があったりするわけではありませんが、神官が通った時代に思いをはせたり、デートしたり、物思いにふけったり、いろいろな使い方ができる道です。