東大寺二月堂を周辺マップ・アクセスガイド付きでご紹介。
東大寺二月堂は、大仏殿の東、東大寺境内のなかでもかなり高いところにある建物。毎年3月の「お水取り」の舞台として有名です。本尊は十一面観音菩薩。
二月堂は急な斜面の上にあって、京都の清水寺みたいに「舞台造」になっています。それだけに、お堂前の回廊部分からの眺めは見事。大仏殿の屋根をまん中に東大寺の境内が見わたせるほか、そのむこうに奈良の町も眺められます。
二月堂の北側には「二月堂茶所」という休憩所があって、セルフサービスでお茶を飲みながら休憩できます。中にはお水取りで使われたたいまつが展示してあったり、お水取りの様子を録音した音声が流れていたりして、ただの休憩所とは違った「信仰の場」の雰囲気があります。
一般に「お水取り」と呼ばれている、3月に2週間くらい行われる儀式は、正確には「修二会(しゅにえ)」といって、そのなかで3月12日の深夜に行われる「クライマックス」の儀式が本当の意味での「お水取り」です。修二会は、1年間にすべての人が犯した過ちを、その人に代わって本尊の十一面観音にざんげする儀式で、奈良時代から1回も途切れずに続いています。
二月堂はこういう重要な儀式の舞台ということもあって、大仏殿のあたりとはまた違った雰囲気を持っていて、東大寺の「第2の中心」といえそうです。東大寺に行ったら、大仏殿だけでなく二月堂にもぜひ行きたいところです。