東大寺講堂跡を周辺マップ・アクセスガイド付きでご紹介。
東大寺講堂跡は、大仏殿の裏手にある芝生の広場。その昔、ここには大きな「講堂」が建っていてたとか。今は講堂の礎石(そせき)だけが残っていて、絶好のお弁当スポットになっています。
東大寺といえば、奈良でも一番人気の観光スポット。でも、観光客でごったがえしているのは大仏殿くらいまでで、広い境内には意外と静かなエリアもあります。講堂跡もそのひとつ。周辺を通る人もまばらで、講堂跡に寄る人はもっと少ないし、そのなかでも、ここが「講堂跡」というところだと知っている人は、ほとんどいないんじゃないでしょうか。
芝生が広がっているノビノビした広場には、柱が立っていた礎石が並んでいて、ベンチ代わりにちょうどいい感じ。ちょっと休憩したり、お弁当を広げたり、観光をサボって昼寝したりするのにおすすめのスポットです。たまにシカが通ったりしますが、講堂跡あたりにいるシカは、お弁当を狙って取り囲んだりしないようです。夏のサルスベリや秋の紅葉なども楽しめます。
講堂は、昔のお寺の重要な建物のひとつで、お経の講義や説法が行われるところ。何千ものお坊さんが勉強にはげんでいたところで、今でいえば大学でしょうか。東大寺は日本のお寺の中心として建てられただけあって、東大寺の講堂は「日本の最高学府」。そんな重要だった建物も、何度も火事にあって、戦国時代の火事で焼けたあとは建てなおされませんでした。
講堂跡の礎石に腰かけて、「昔、ここでたくさんのお坊さんが勉強していたんだなあ」なんて思いをはせながら、静かなひとときを過ごすのも、東大寺のまた違った楽しみ方のひとつです。