日にち 2月3日
場所 春日大社参道・回廊
節分万燈籠は、春日大社の参道に並ぶ石灯籠と、回廊にぶら下がる釣灯籠全部に灯が入る、幻想的な光の行事。冬の澄んだ空気に浮かびあがる光が幻想的なイベントです。
春日大社へ向かう参道には、延々何100mも石灯籠が並んでいます。その数約2,000個。さらに、本殿を囲む朱塗りの回廊に、有名な春日釣灯籠が所狭しとぶら下がっていて、これが約1,000個。節分の夜の6時過ぎから、これら全部にろうそくの灯が入ります。いつもは真っ暗な参道や、夜は閉まって見られない回廊内が、この日ばかりは雅やかに浮かび上がります。
まず、夕方5時半ごろから舞楽の奉納。その後、6時ごろから灯籠に灯がともりはじめます。千年以上前のものもある石灯籠に灯がともるのは貴重な眺めだし、「昔はこうやって参道を照らしていたんだろうなあ」と感慨深いです。一方の釣灯籠は、昼間見ても朱塗りの回廊に映えて雅やかなのが、透かし彫りの模様越しの光で回廊をほんのり照らして、雰囲気は最高潮。
見にいく人のお目当ては、やっぱり釣灯籠。回廊内はかなり混みあいます。一番混むのは、みんなが狙う点灯直後で、入場待ちになりますが、その後は比較的すいてスムーズに入れるようです。特に急がないなら、点灯直後は参道の石灯籠でも眺めていて、ころあいを見はからって本殿に移動するのがいいでしょう。閉門は8時半なので、のんびり向かっても余裕はあります。
春日大社の灯籠は、はるか昔から、平安貴族から一般庶民までたくさんの人が願いを込めて奉納してきたもの。歴史と人々の思いを感じながら、王朝絵巻のようなムードに身を浸せるのが魅力のイベントです。見に行くときは、寒さ対策をしっかりと。