奈良公園に行ったら、鹿と遊ぶのを楽しみにしている人も多いのでは。鹿と遊ぶのに慣れていない「初心者」は、まず鹿せんべいをあげるところから始めましょう。
鹿とのふれあいを楽しみたいなら、やっぱり鹿せんべいをあげるのがいちばん。てっとり早いし、まちがいないです。鹿せんべいをあげれば、多少警戒心の強い鹿でも逃げずに遊んでくれます。
ただ、鹿せんべいを売っているところにいる鹿は、場所によって多少差はあるものの、警戒心の少ない人なつっこいヤツばかり。特にすごいのが、最大の鹿せんべい激戦区・東大寺南大門前です。鹿せんべい屋のまわりに常に大勢たむろしていて、誰かが買うのを待ち構えています。買おうものなら、あなたは一気に鹿たちの人気の的。前からはせんべいめがけて思いっきり首を伸ばして近づいてくるし、後ろからは鼻で突っつかれたり、上着のすそをかじられたりします。
友達同士で盛り上がりたいとか、修学旅行の思い出に、ということなら、こういうところでもいいでしょう。でも、純粋に「鹿とのふれあいを楽しむ」なんていう余裕はないです。もっと穏やかに鹿とふれ合いたいとか、ファミリーの場合などは、ちょっと工夫が必要。
できるだけ「鹿密度」の低いせんべい屋を見つけて、買ったら周りにいる鹿の追撃をかわして離れます。あげるなら、観光コースや鹿せんべい屋から離れたところにいる、のんびりした鹿にあげるのがおすすめ。こういう鹿は、せんべいを持っていないと逃げちゃいますが、持っていれば近づいてきます。
ちなみに、囲まれたときは、一枚ずつあげながらゆっくり後ずさりするのがうまいあげ方。難しいかもしれませんが、怖がらずに鹿1頭1頭とのやりとりを楽しみましょう。そしてせんべいがなくなったら、両手の手のひらを開いて鹿に見せます。「おしまい」の合図ですね。